【9月絵本の会】悩んでいるかな、というときに子どもに読んであげたい絵本 9/9(月)10:00~

子どもが浮かない顔をしている気がするけれど、何かあったのか聞いても「大丈夫」と言われてしまう。

保護者としては子どもの抱えている問題を解決してあげたいけれど、そうと言われてしまうと何もできない。でも何とか力になりたい、と、もどかしい気持ちになったことってありませんか?

そんなときに、さりげなく一緒に読みたい絵本、が9月のテーマです。

「さりげなく」がポイントです。

教訓めいたことは何も言わず、飄々と暮らす生き物や人たちの姿を見るだけで力を貰うことってありますよね。

また、「ダメだ」って言われているのにやってしまって失敗するような、決して「いい子」ではない、でも楽しそうな姿を見てほっとしたり。

まだ幼い子どもであっても、お友だちとの間などで傷ついたり悩んだりしています。特にこの季節は夏の疲れも相まって、学校へ行っている子も、行きたくない子も、たまに休んでいる子も、行っていない子どもも、なんだか悩みがち。

こんなときこそ、絵本を介して子どもとコミュニケーションしてみませんか?

小さなお子様連れでの参加、初めての方歓迎。オンライン参加もOKです。

開催日時2024年9月9日(月)10:00-12:00
★開催曜日がいつもと異なり平日ですのでご注意ください
場所コクリエ親子ラボ 神奈川県鎌倉市津西1-25-18
またはオンライン(Google Meet)
内容悩んでいるかな、というときに子どもに読んであげたい絵本
講師絵本専門士 HARUさん
参加方法申し込み方法・お問合せ:
メール info@cc-oyakolab.net または※LINE、InstagramのDMからお申しこみください。
申込締め切り:9月6日(金)12:00
参加費・初回体験参加 500円
・会員の方 500円
・非会員の方 1000円
絵本の会についてコクリエ絵本の会とは?

※LINEお友だち追加はこちら

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【開催しました!】古民家で日本の夏&怖い絵本 

2024年7月20日~21日、1泊2日のイベント 古民家で日本の夏&怖い絵本 を開催しました!

当日は曇天だったけれど湿度が高く、日本の夏らしいじとっとした暑さでした。

にもマケズ、到着早々子どもたちは虫かごと虫取り網を持って田んぼや畑へ飛び出していき、カエル・やとんぼを追いかけまわす! 

疲れたらクーラーのある部屋で少し休憩して、また外へ。

お腹がすいたら少しお菓子を食べて、また外へ。 パワーに圧倒されました。

車も通らないし、畑や田んぼを少し高い位置から見渡せるので 子どもがどこにいるかがわかって安心して見ていられるのも ふいごファームのよいところ。

そして夜。

大人たちは怖い&妖しい絵本の会。座敷童やあずきとぎ。そしてなにかいるかもしれない日本家屋の天井裏。絵本に描かれた古民家や黒い梁がそのままリアルに目の前にあるというのは迫力満点!

日本人形も雰囲気をUP。ロウソクを灯したら、予想外に暑くなりすぎて消しましたが・・・。

講師のHARUさんは、絵本の絵に隠された作者の意図、物語の出典としての本もご紹介してくださり、奥深い妖の世界に大人たちは魅了されました。

翌日は 南房総市産のスイカ割をし、ピクニック絵本として 外で これぞ夏!な絵本を堪能。

1日目の夜の昆虫観察会ではトラブルが起きてしまったのが心痛いのですが、みなさんが貴重な体験をし、夏の始まりを楽しんでいただけたなら、主催者としてとても嬉しいです。

これからが夏本番!

思いっきり楽しみましょうね♪

HARUさんの絵本の時間 #5「あひる」食べるとは、生あるものの命をいただくこと



『あひる』作/石川えりこ、精興社、2015年

あらすじ

庭にある鶏小屋に、起きたらすぐにたまごを取りにいくのが「わたし」の仕事です。

ある日隣町のおじさんから、体の弱ったあひるが届きました。「わたし」と弟は、すぐにあひるに夢中になります。あひるの眠る様子をじっと見つめたり、次の日には学校から急いで帰って川で泳がせたり。川で運動をして、えさを食べると、あひるも少し元気になったようでした。

さらに次の日も、先を争うように弟と帰ってきた「わたし」は、「あひるがおらん」と気がつくのでした。夕ごはんの支度をしているお母さんのところに駆けつけると、台所はお醤油と砂糖の混じったいい匂いでいっぱいでした。その日の夕飯は、「わたし」も弟も大好きな野菜とお肉の煮物。「あひるじゃないよね」と尋ねる弟に、お母さんは優しく答えるのでした。

命をいただくことを真正面から見つめるとき


著者の子ども時代を絵本化した本作。『ひよこプロジェクト』を開催しているコクリエにぴったりな絵本です。自分たちが食卓で美味しくいただいているお肉は、どこからくるのか。どんな姿をしていたのか。命をいただく、というその痛みとありがたさを感じさせてくれます。

作者の子供時代は、家庭で鶏の生んだ卵を調理して食べ、年を取ったら順番にしめて食用にしたり、庭で野菜を育て、時にご近所の方と物々交換をしたりする−なんてことが生活の中で行われていた時代です。

急に姿の見えなくなったあひる。お母さん、おばあちゃんの作る美味しい煮物。いつも食べているお肉とは違う、少しかたい肉。不安になり、「あれ、あひるじゃないよね」と尋ねる弟に、「ちがうよ」とお母さんは弟の顔を見ながら優しく答えます。

でも、「わたし」は気づいているのです。「あひるじゃなければよかったのにな…」と。

皆さんだったらどう答えますか?

この絵本では、おばあちゃんの受け答え、表情にも注目です。優しい嘘をつくか、つまびらかに真実を話すか、本当のことを告げず見守るか−。皆さんだったらどう子どもたちに答えるでしょうか。そして、子どもたちはどう受け止めるでしょうか。

命のやりとりを身近に感じ、まさにその命を糧に作者は大きくなってきたと話します。食と命の関係を見つめ直す機会をくれるこの絵本。お子さんとのじっくり話してみるきっかけになるはずです。

絵本専門士 藤井遥

(2023/5/24 メルマガ原稿より)

●コクリエでは HARUさんをお招きして 毎月 大人のための絵本の会を開催しています。もっと話を聞いてみたい、絵本専門士さんや絵本好きな人たちと話をしたいという方はぜひ体験でいらしてみてくださいね。